猫・犬のユリ中毒の症状とは?有毒なユリ科の園芸植物も写真とともにご紹介

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こんにちは、SAKURAです。

季節を伝え、庭やベランダ、通りを色鮮やかに飾るたくさんのお花たち。

ガーデニングしたり、お花や観葉植物をおうちに飾ることはストレス発散にもなりますし日々の癒しにもなります。

それぞれの季節により、花を植えたり飾ったり楽しみなものですよね。

また、お花をプレゼントする方もいらっしゃるでしょう。

ですが、猫や犬が食べてはいけない有毒な植物が700種類以上あると言われていることをご存知でしょうか?

今回は、その中でも危険度、致死率ともに高いとされている【猫・犬のユリ中毒】を中心に、人にプレゼントしたり秋冬のガーデニングやお家に飾ることもある有毒な園芸植物を写真とともにご紹介したいと思います。

猫や犬が食べてはいけない植物だけではなく、人が誤飲誤食しても危険な植物もありますので、ご参考になさってくださいね。

\私も参考にしています。カラー・写真付きで見やすく分かりやすい/

目次

猫・犬が食べてはいけない、とても危険なユリ中毒とは?

ユリ

ユリ中毒とは、ユリ科の植物には猫や犬にとって毒性の強いものが多く、誤って食べたり舐めたりしてしまうと命に関わる危険な中毒のことです。

猫のユリ中毒の症例が初めて報告されたのは1992年。

まだまだ、ユリ中毒のこと、その怖さを知らない飼い主さんが多いのが現状です。

そのため、獣医師さんたちや、環境省もガイドラインで観葉植物の中には、犬や猫が嘔吐したり、心臓マヒ、けいれんなど中毒を起こすものが多くあると警鐘を鳴らしています。

猫や犬が食べてはいけない危険なユリ科に属する有毒植物

テッポウユリ【別名:イースターリリー】

ユリ科に属する植物の中でも特に【テッポウユリ(別名:イースターリリー)、オニユリ、コオニユリ、カノコユリ、キスゲ】は、猫や犬が食べると猛毒とされています。


【写真参考】

オニユリ(タイガーリリー) コオニユリとオニユリは結実する点、むかご(珠芽)がつかない点で区別できます。

他には、スカシユリ、エンレイソウ(タチアオイ)、カサブランカ、タカサゴユリなどのユリ科の植物も、猫や犬が食べると、同様にユリ中毒を引き起こす危険な有毒植物です。


【写真参考】

カノコユリ

また、恐ろしいのは、ユリのどの部分でも毒性があることがあげられます。

例えば、ユリの葉、茎、花びらをかじったり、ユリを差した花瓶の水を舐めただけで、体についた花粉を舐めただけでもユリ中毒を引き起こします

命も危ない猫・犬のユリ中毒の症状

ユリ中毒では、猫では急性腎不全、犬では嘔吐や心不全を起こす可能性があります

猫がユリ科の植物を摂取し中毒になると、最初の数時間で嘔吐などの症状がでて、一旦、その症状がおさまることがあるそうです。

最初の数時間に見られる症状

  • 嘔吐
  • よだれが多量にでる
  • 元気がない
  • 食欲がない
  • 脱水症状
  • 尿があまりでない
  • ふるえ
  • けいれんなど

一旦、症状がおさまっても、体内では腎障害が進んでいて急性腎不全になると再び症状が現れ、摂取してから18時間以内に治療を開始しなければ予後が悪いとされています。

ユリ中毒の原因は?解毒剤や効果のある薬は?

カサブランカ

ユリ中毒の原因となる成分は特定されておらず、ユリ中毒になってしまうと腎臓の一部が壊死して、元には戻らない急激な腎障害が起こります。

また、ユリ中毒で発症した腎不全では、解毒する薬も腎臓に対して効果のある薬も確認されていません

そのため、急性腎不全になると1週間程度で死亡する確率が高いので、獣医師さんたちも環境省も、ユリ科の植物は家の中に置かないよう注意を呼びかけています。

また、犬がユリ科の植物を食べた場合も嘔吐や食欲不振などの軽度の症状で済む場合もありますが、腎不全や心不全など重症化の恐れもあり楽観視はできません。

もし猫や犬が誤飲・誤食してしまったら

タカサゴユリ

嘔吐したあと、ケロッとしてても安心せず早めに動物病院で診てもらってください。

早ければ早いほど、嘔吐させたり胃洗浄を行うことで助かる確率も上がります。

また、その時は速やかに治療ができるように、いつ、なんの花を、どれぐらい食べたか、獣医師さんに伝えてください。

猫・犬を有毒な植物から守るために

猫や犬が知らない間に有毒な植物を舐めたり、かじったり口にしてしまうかも知れません。

それが留守中に起きたら命取りになることだってありますし、花や葉っぱをかじったり食べるのが好きな猫や犬もいるでしょう。

毒のある花粉を体につけたままでグルーミングする可能性もあります。

飼い主さんが守るしかないので、安全な植物を調べてから飾るか、または家の中に植物は置かないのが1番の対策ではないでしょうか。

家の中で飾る花なら造花や雑貨でも良いわけですし、なんといっても命には変えられません。

愛猫や愛犬が苦しんでいる姿なんて見たくないですよね。

人にも猫・犬にも危険な有毒植物

ここから紹介する植物は、誤って人が食べて亡くなった症例もある猛毒な植物を含んでいます。

猫・犬だからではなく、植物の種類によっては他の動物にも危険な場合があります。

また毒性の強さや摂取量などにもよりますが、子どもがいるご家庭でも誤飲や誤食には十分にご注意ください。

ユリ科の猛毒な植物 チューリップ

チューリップ(毒草)

チューリップも、たくさんの種類があり、カラフルでとても可愛い花ですが、猫・犬にとっては、ユリ中毒を引き起こす危険な植物です。口にしたことが分かったら、すぐに病院へ。

  • 毒の部位多くの品種で全ての部分に毒がある
  • 有毒成分:花にはチューリッピン、全草にツリピン(心臓毒)、球根にツリパリンA
  • 症状:人➡毒性は弱いが、皮膚の弱い方は要注意。
  • 食べると、嘔吐や呼吸困難を引き起こすこともあるため面白半分で食べてはいけない。
  • 症状:猫➡脱水症状、けいれん、嘔吐、下痢、呼吸困難などを引き起こす。葉っぱ1枚でも危険。急性腎不全になると死ぬ確率が高くなる。
  • 症状:犬➡嘔吐、下痢、脱水症状、重篤な場合、心臓マヒ
  • 紅葉の見頃に植えると春先に花が咲く。

また、上記以外にもユリ科の植物で人にも猫・犬にも影響を与える植物があるので改めて書きます。

キジカクシ科(旧ユリ科)の猛毒な植物

下記のオモトやスズランは、従来の植物学では「ユリ科」に分類されていましたが、最新の栃の葉書房山野草図では「キジカクシ科」に分類されているため、こちらに載せています。

ですが、ユリ中毒を引き起こす植物の1つで、人にも毒性があるのでご注意ください。

オモト(万年青) 【猛毒】

オモト(万年青)
  • 毒の部位全てに毒がある。(特に根茎)
  • 有毒成分:主に根茎にロデイン、葉にロデキシンを含む
  • 症状:人➡悪心、嘔吐、不整脈、重症になると全身マヒ、呼吸異常などによって死に至る。
  • 症状:猫・犬➡視力障害、嘔吐、下痢、脱水症状、腎臓障害、手足のしびれ、呼吸困難、尿細管変性、皮膚の知覚減退、循環不全、全身マヒ、催奇形性など。時に死亡する。
  • 葉をかじったり花粉を舐めたり、わずかな量でも重篤となるケースが報告されている。
  • 回復しても慢性腎不全や膵炎に移行する危険がある。
  • 園芸面では、品種が豊富な観葉植物で、長寿や健康を司る縁起の良い植物とされている。
  • 引っ越し祝いに送る風習がある。

スズラン 【猛毒】

スズラン【毒草】
  • 毒の部位花や根を中心に花粉に至るまで全ての部分に猛毒を含む。
  • 実に青酸カリの15倍の毒性。
  • 有毒成分:コンバラトキシン、コンバロサイド、コンバラトキソール、コンバラリン、コンバラマリン、ロデアサポゲニン、セリドニン酸など多数ある
  • 症状:人➡嘔吐、頭痛、めまい、心不全、血圧低下、心臓マヒ。重症の場合、死亡。
  • スズランを水差しした水の誤飲での死亡例もある。
  • ペットだけでなく子供の誤飲にも注意
  • 直接、手で触れないこと
  • 症状:猫・犬➡嘔吐、下痢、腹痛、心臓マヒ、徐脈(脳に必要な血液を送れなくなるため、めまいや失神、ふらつきなどを引き起こす。)、不整脈、錯乱、重症の場合、死亡。

他の危険なものも紹介しています。

⇒⇒⇒猫に有害、危険な植物・食物

中毒から身を守るための3つの約束

  • 毒性の強い植物は家の中に置かない。もしくはしっかり管理。
  • 植物を触ったらキチンと手洗いを心がける。
  • 口にしてしまったら決して素人判断で大丈夫だろうと思わずに病院で診てもらうこと。

最後に

以上、猫や犬、人にも危険な有毒植物を紹介してきました。

まだまだ有毒な植物はたくさんありますので、また次回以降に書いていきたいと思います。

毒の症状の出方には、植物の種類や、毒の強さ、個体差、摂取量などにもよるかと思いますが、くれぐれもご注意くださいね。

正しい知識を身につけて、ペットとの生活も、植物との生活も楽しんでいきましょう。

最後まで読んでくださりありがとうございました。

ではまた。
SAKURA🌸🍃

\ネギ類がもたらす中毒について/

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