【創作】Tsumugi村物語 ―第5話―「フクロウが知らなかった夏。」―3ニャンと、夏のアルバム―

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🌿この物語は、実際の風景や猫たちとの思い出をもとに、少しだけ魔法をかけて生まれた「Tsumugi村」のお話です。

今日も村のどこかで、小さな出来事が起こっています🏡🐾

私がTsumugi村に来てから、少しずつ時間が流れていました。

ふと田んぼに目をやると、青々としていた稲の色が少しずつ変わり始めています。

昼間はまだ夏の名残を感じる陽射しが残っていますが、夜になると、聞こえてくる虫の音も少しずつ変わってきました。

「もうすぐ、秋が来るんですね。」

そう思って、私は村の景色を眺めました。

目次

🍂 もうすぐ、二つ目の季節

この村へやってきたのは、ほんの少し前のことだったはずなのに。

気がつけば、私はここで二つ目の季節を迎えようとしていました。

不思議なものです。

最初は、取材のために訪れた村でした。

どんな場所なのか。

どんな人たちが暮らしているのか。

どんな出来事が起きているのか。

そんなことを知りたくて、私はこの村を歩き始めました。

けれど今は――

村の景色を眺めていると、なぜか少し安心する自分がいます。

「……すっかり慣れてきたのかもしれませんね。」

小さく笑って、私は歩き出しました。

向かった先は、いつもの場所。

DAI-CHAN CAFEです。

今日は、少し聞いてみたいことがありました。

私がこの村に来る前。

3ニャンは、どんな夏を過ごしていたのでしょう。

☕ DAI-CHAN CAFEで

カラン、と小さな音を立てて扉を開けると、

「いらっしゃいにゃ〜!」

だいちゃん店長が、いつもの笑顔で迎えてくれました。

その近くには、しょうちゃんと、そらちゃん。

「フクロウさん、いらっしゃいにゃ。」

「こんにちは。」

3ニャンの顔を見ると、なんとなくホッとします。

私は席につき、前にしょうちゃんからオススメと教えてもらったクッキーと、飲み物を受け取りました。

「今日は、少しお願いがあるんです。」

「なんにゃ?」

「みなさんの夏の写真を、見せてもらえませんか?」

すると、しょうちゃんの目がぱっと輝きました。

「夏の写真にゃ?」

「ええ。私がこの村に来る前の写真を、少し見てみたくて。」

だいちゃんが嬉しそうに笑います。

「いっぱいあるにゃ!」

「じゃあ、持ってくるにゃ!」

しょうちゃんが元気よく走っていきました。

「……あ。」

そらちゃんが小さくつぶやきます。

「また走ってるにゃ。」

その言葉に、私は思わず笑ってしまいました。

ほどなくして、写真がテーブルの上に並べられました。

私は一枚目を手に取ります。

そこに写っていたのは――

🎋 3ニャンの七夕の夜

「これは、七夕ですね。」

「そうにゃ!」

だいちゃんが胸を張りました。

「がんばって願い事を書いたにゃ。」

写真の中のだいちゃんは、笹のそばで何やら一生懸命にしていました。

「ずいぶん真剣な顔をしていますね。」

「願い事は大事にゃ。」

しょうちゃんが、うんうんとうなずきます。

その横から、しょうちゃんが写真を覗き込みました。

「ぼくも七夕したにゃ。」

「しょうちゃんも?」

「したにゃ。」

少し得意げです。

私は別の写真に目を移しました。

……すると。

「……あれ?」

笹の葉に近づいている、しょうちゃんの姿。

「これは……何をしているんですか?」

しょうちゃんは、ちょっとだけ目をそらしました。

「……笹の葉、美味しくなかったにゃ。」

「……え?」

思わず聞き返してしまいました。

「食べたんですか?」

「ちょっとだけにゃ。」

その横で、そらちゃんが淡々と答えます。

「いつものことにゃ。」

私は思わず笑ってしまいました。

だいちゃんも、

「しょうちゃんは、なんでも一回は確かめるにゃ。」

なぜか、しょうちゃんは誇らしげです。

写真をめくると、そこには七夕らしい夜の景色がありました。

笹飾り。

夜空。

そして、静かに広がる天の川。

そらちゃんが、その写真をじっと見つめます。

「わたしは、この夜が好きだったにゃ。」

「そらちゃんは、何をしていたんですか?」

「ママと一緒に、空を見てたにゃ。」

そう言って、そらちゃんは少しだけ笑いました。

私は写真を眺めながら言いました。

「どれも、静かな雰囲気があってステキな写真ですね。」

賑やかな出来事だけではなく。

その場に流れていた時間まで、写真の中に残っているような気がしました。

すると、しょうちゃんが身を乗り出します。

「まだまだあるにゃ!」

「まだあるんですか?」

「あるにゃ!」

しょうちゃんが、次の写真を取り出しました。

そこに広がっていたのは―― 青い海でした。

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🌊 3ニャンが海で過ごした夏

写真の中で、だいちゃんが何かを持って、胸を張っています。

「これは?」

私が尋ねると、だいちゃんが嬉しそうに答えました。

「スイカ割りに初挑戦したにゃ!」

「スイカ割り……ですか?」

「そうにゃ!」

なるほど。夏らしい思い出です。

その隣には、しょうちゃんの写真。

……そして、その頭の上には。

「これは……?」

私は思わず写真を近づけました。

「カニさんにゃ!」

しょうちゃんが嬉しそうに言います。

「ぼくは、カニさんと一緒に遊んだにゃ。」

「……あ。」

私は思い出しました。

以前、しょうちゃんから聞いたことがある、あのカニさん。

「この写真が、例のカニさんですか?」

「そうにゃ!」

しょうちゃんは、とても嬉しそうです。

「仲良しだったにゃ。」

「なるほど……。」

写真の中のしょうちゃんは、本当に楽しそうでした。

その隣の写真には、そらちゃん。

きれいな貝殻を見つけて、嬉しそうにしています。

「わたしは、これを見つけたにゃ。」

「きれいですね。」

「ママにプレゼントしたにゃ。」

そらちゃんが大切そうに写真を見つめます。

そして、最後の一枚。

3ニャンが、こちらへ向かって走ってきています。

その先には、ママ。

写真の中から聞こえてくるような気がしました。

――おかえり。

私は、しばらくその写真を眺めていました。

知らなかった夏。

私がこの村に来る前にも、この子たちはこんな時間を過ごしていたのです。

笑ったり。 遊んだり。 家族と過ごしたり。

そんな当たり前の時間が、写真の中に残っていました。

「……楽しそうですね。」

気づけば、私は笑っていました。

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🎆 Tsumugi村の夏祭り🏮

「まだあるにゃ!」

しょうちゃんが、また写真を取り出します。

「今度は何ですか?」

「夏祭りにゃ!」

写真の中には、たくさんの人と猫たち。

お祭りのにぎやかな雰囲気が伝わってきます。

「夏祭りも楽しかったにゃ〜。」

だいちゃんが懐かしそうに言いました。

「そうそう。」

そらちゃんも写真を覗き込みます。

「金魚すくいに、りんご飴……。」

「とうもろこし、美味しかったにゃ。」

しょうちゃんは、そこだけは忘れていないようです。

私は次々と写真を眺めました。

笑顔。

屋台。

提灯。

そして、夜空に上がる花火。

「……この写真、なんだかとてもいいですね。」

私は一枚の写真を手に取りました。

「花火も、とてもキレイです。」

3ニャンも、写真を覗き込みます。

ほんの少し前の出来事なのに。

こうして写真になっていると、なんだか大切な思い出のアルバムを見せてもらっているような気持ちになります。

そして――

「まだ、あるにゃ。」

だいちゃんが、にっこり笑いました。

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🍧 屋台のだいちゃん店長

次に出てきた写真を見て、私は思わず目を丸くしました。

そこには――

だいちゃんが、屋台の前に立っています。

「……これは?」

「屋台にゃ!」

だいちゃんが嬉しそうです。

「屋台も面白かったにゃ〜。」

「これも、3ニャンで?」

私が尋ねると、しょうちゃんが首を振りました。

「ううん。遊びには行ったにゃ。」

そらちゃんが続けます。

「だいちゃんが、お店をしてたにゃ。」

「お店?」

「そうにゃ!」

だいちゃんが胸を張ります。

「だいちゃん店長にゃ!」

思わず笑ってしまいました。

写真の中のだいちゃんは、いつものCAFEとは少し違う顔をしています。

それでも、どこか嬉しそうで。

周りには、ママやパパ、3ニャン、そして村の仲間たち。

みんながだいちゃんを応援しているようでした。

「……なるほど。」

私は写真を見ながら、思いました。

この村には、私がまだ知らない夏が、たくさんあったのですね。

七夕や海、夏祭り。

そして、屋台も。

一枚一枚の写真の向こう側に、3ニャンと家族と、村のみんなが過ごした時間がありました。

私は、いつの間にか写真を見ることに夢中になっていました。

最初は、「記事を書くなら、こういう話も面白そうですね。」

そんな気持ちも、少しあったはずなのに。

今はただ――

もっと、この子たちのことを知りたい。

そんな気持ちになっていました。

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📖 一冊の本

写真をひと通り見終えると、私は小さく息をつきました。

「……楽しかったです。」

「まだ見るにゃ?」

しょうちゃんが聞きます。

「ええ。でも、今日はこれくらいにしておきましょう。」

私は、テーブルの上に並んだ写真を見ました。

「これは、一冊の本にしても面白そうですね。」

すると、だいちゃんが首をかしげました。

「本が好きにゃ?」

「ええ。」

私は笑いました。

「旅をしていると、いろんな本を読むんです。」

「へぇ〜。」

しょうちゃんが興味津々にこちらを見ています。

「知らない場所のことを知るのが好きなんですよ。」

そう言ってから、私は写真をもう一度眺めました。

――Tsumugi村の夏。

いつか、こんな時間も一冊の本になったら。

そんなことを、ほんの少しだけ思いました。

🌊 村の掲示板

「今日は、ありがとうございました。」

CAFEを出た私は、村の道を歩きながら、さっき見せてもらった写真を思い返していました。

七夕の夜。

青い海。

夏祭り。

屋台のだいちゃん。

そして、3ニャンの笑顔。

気づけば、私は少し笑っていました。

そのときです。

村の掲示板が目に入りました。

何気なく近づいて、貼られているお知らせを眺めます。

その中に、新しい紙が一枚。

私は足を止めました。

そこには、「海の仲間たち交流館 近日オープン予定」 と書かれていました。

「……海の仲間たち交流館?」

私は、その文字をもう一度読みました。

海の仲間たち。 魚。 カニ。 貝殻。

海で遊んだ3ニャンの姿が、頭に浮かびます。

そして――

「……3ニャンが喜びそうですね。」

思わず、声に出していました。

その瞬間。

3ニャンに教えてあげたい。

そう思いました。

「明日、またDAI-CHAN CAFEへ行きましょう。」

そう決めると、私は歩き出しました。

頭の中には、きっと喜んでくれる3ニャンの顔が浮かんでいました。

だいちゃんの嬉しそうな笑顔。

しょうちゃんの大はしゃぎする姿。

そらちゃんの、少し控えめだけれど嬉しそうな顔。

そんな3ニャンの姿を想像しているうちに――

自分でも気づかない間に、顔がほころんでいました。

🌙 月明かりの中で

その夜。 月明かりが静かに差し込む部屋で、私はランタンに小さな灯りをともしました。

本棚の中から、一冊の本を取り出します。

いつもなら、ページを開けば自然と物語の世界に入り込めるはずなのですが、今日はどうも集中できません。

ページをめくっても、頭の中に浮かぶのは、昼間の3ニャンばかり。

「……今日は、本の内容が頭に入ってきませんね。」

私は苦笑しました。

本を閉じ、ふと窓の外を見ました。

静かな夜に浮かぶ月明かり。

遠くから聞こえる虫の音。

「海の仲間たち交流館……。」

3ニャンに教えたら、どんな顔をするでしょうか。

そんなことを考えていると、また自然と笑顔になりました。

そして、ふと。 小さくつぶやきます。

「……明日も、3ニャンはいるでしょうか。」

月明かりの中。 その言葉だけが、静かな部屋に残りました。

最後に✿

Tsumugi村に来て、二つ目の季節を迎えようとしています。

私は、この村に来るまで知らなかったことを、少しずつ知るようになりました。

3ニャンのこと。

家族のこと。

村で過ごした時間のこと。

この村には、まだ私の知らない事がたくさんあること。

最初は、記事にするために訪れた村。

けれど今は――

その先に何が待っているのか。

この村で、これからどんな出来事が起こるのか。

少しずつ、楽しみになってきました。

そして――

海の仲間たち交流館は、いつオープンするのでしょう。

そんなことを考えながら、私は静かに本を閉じました。

それではまた、村のどこかで。🦉✨️

だいちゃん店長

また村に遊びに来てにゃ

作者より

🌿 作者のひとこと

今回は、フクロウがまだ知らなかった「3ニャンの夏」を一緒に振り返るお話でした。

七夕、海、夏祭り、そして屋台。

どれもTsumugiチームが実際に作ってきた夏のイラストから生まれた、小さな思い出です。

フクロウは写真を一枚ずつ見るたびに、少しずつ3ニャンのことを知っていきました。

そして最後には、まだ会ったことのない「海の仲間たち交流館」のことを真っ先に3ニャンへ教えたいと思うようになりました。

さて。 次は、どんな出来事が待っているのでしょうか。

第6話もお楽しみに。

それではまた。

最後まで読んでくださりありがとうございました。

秋祭り2026

今年の秋、【第1回 Tsumugiの小さな秋祭り】が開催中す。
ぜひ、また遊びに来てください♪

🍁🏮第1回 Tsumugiの小さな秋祭り🏮🍁

\開催期間/

9/12(土)〜9/26(土)

ブログ「ねこマナ部」×Creema×X×Pinterest

だいちゃん店長

遊びに来てにゃ🐾

実際に見た景色や、我が家の3ニャンたちに少し魔法をかけた創作「Tsumugi村物語」が2026年8月よりスタートしました。

季節だよりで紹介した、あの場面、風景ももしかしたら…ぜひ合わせて見に来てくれたら嬉しいです。

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